このホームページのコンテンツ『つぶやき広場』の『運転手は横暴だ！という言い方は？....』を読んで思ったのは、キツイ言い方もしている部分もある様ですが、全く同感だという事です。この方も言いたい事がスペースの都合とかで言い切れていない部分とかもあるのだろうとは思います。しかし、私個人も同じ様に悪い事件を境に、先入観で相手の品位を判断してしまいがちな部分はあると思います。私に限らず、他の方も多かれ少なかれ、そういう部分を持っていると思います。そういう部分は、トラブルの根本的な要因でもある上に、誰でも多少は持っています。つまり、世の中トラブルメーカーがやたら多いという事です。このホームページのコンテンツ『つぶやき広場』の『運転手は横暴だ！という言い方は？....』を読んで全く理解できない方は、他業種で活躍されていても、同じように自分も他人から言われた時には、理解できずにトラブルのでしょう。
　例えば私の場合、某コンビニエンスストアが大嫌いで、その看板を掲げたというだけで、以前からそこにあった酒屋やパパママストアと店主が同じでも、足が遠のきます。また、その看板を掲げたコンビニに入るのがなんとなくイヤで、他のライバル店がないか探したりもします。しかし、探している余裕がない時や他に代用できる店鋪がない場合、やむなく入店する事があります。すると、稀に同じ看板を掲げているのに、非常に店員の教育が行き届いていて、とても気持ち良く買い物できる優良な店鋪に出会う事もあります。そういう稀な店鋪に出会った時、看板が似つかわしくないので、他の同じ看板の店鋪と区別し、親しみを込めて“偽物”と呼び、頻繁に利用する様になります。
　我々タクシーの場合、同じ車色のタクシーの乗務員全員の教育を徹底し、全ての乗務員に全ての状況下で優良な対応を徹底させようとしても、現実的には不可能で、素行の悪い乗務員の報告を受けて初めて、その乗務員を再教育するなり、解雇するなり、するしかない部分があります。おそらく、他業種でも似た様なものなのではないでしょうか。

　ならば、どうすれば一番良いのか?
　お客様に、「何度かイヤな思いをしたからといって、同じ車色が全て悪いとは思わないで欲しい。」と主張したいのはヤマヤマですが、言われたお客様も頭では理解できても、そんなに簡単に悪いイメージは拭いきれるものではありません。であるならば、真面目な乗務員は、「私はやるべき事をやっている」と言って自分さえ真面目なら、あとは「他の乗務員が悪いのだ。私は関係ない。」等というレベルで満足せず、他の素行の悪い乗務員も同じ会社や無線の中のひとりなんだという自覚を持って、自分自身が、真面目な乗務員から優良な乗務員へと、レベルアップする事が必要なのではないでしょうか。お客様に愚痴を言うのは良くありません。「そんな悪い乗務員ばかりじゃないんですよ」と言ってしまうと、お客様によっては愚痴っぽく聞こえてしまう事もあるでしょう。
　たまたま、そういうお客様に遭遇した場合は、自分の車両をご利用であろうと、プライベート中であろうと、またインターネットの掲示板であろうと、「大変申し訳有りませんでした。」と同社の一員として、その素行の悪い乗務員に代わって、まず最初にお客様にお詫びを申し上げる、そして、「お客様に不快な思いをさせた乗務員を再教育、もしくは解雇する必要があります。恐れ入りますが、もし、そのタクシーの番号がご記憶にありましたら、その番号と日付けとおおよその時間を教えて頂けませんか?お客様に代わって、私が社に報告し、然るべき対処を取る様に、言い付けておきます。」と自分が対応するべきではないでしょうか?更に、「今後その様な事があった時の為に」と言って、センターの存在を話す事と、「そういった素行の悪い乗務員を野放しにしておく訳には参りません。それにはお客様方のご協力が是非とも必要です。匿名でも結構ですから、該当会社やセンターにご報告して頂けると、我々真面目な乗務員も有り難いのです。」と、“通報”への抵抗感をやわらげる話もすれば完璧ではないでしょうか。
　さすがに、車色も違う無線も違う全くのライバル社のタクシーの苦情までうけたまわる必要はないでしょう。がしかし、全くのライバル社のタクシーの苦情までうけたまわる事ができれば、少なくとも、そのお客様の目の前にいる“あなた”は、他の乗務員とは明らかに違って見える事でしょう。