乗務員予備軍の方々は、仕事を探す時に、まず最初は、どうしますか? 紙で出来た従来の求人情報を買う方もいるでしょうし、新聞や雑誌の求人情報欄を見たり、インターネット上の求人情報サイトで検索したり... いずれにしても、求人情報が“集まっているところ”に目が向く筈です。その“集まっているところ”の中のひとつにしかすぎない、御社の欄には「乗務員募集中!!詳しくは電話にて」とだけしか、記載されていなくて誰が電話するんですか? 周りには沢山の会社の求人情報が掲載されているのですから、わざわざ電話して手間かけて御社の“情報”を聞いてくれる親切な方がいるのでしょうか? 周りの会社の“情報”に満足できないか、他の会社では採用されないと思ったか、他の会社には行きたくないと思わなければ、わざわざ電話しないでしょう。
　他の会社よりも良い面や優れている面があるのであれば、アピールしない訳もないでしょうから、「詳しくは電話にて」としか記載されていなければ、何もないと勘ぐられてもおかしくありません。

　乗務員予備軍の方々は、多かれ少なかれ、仕事を探す時にはいくつかの会社を比較します。全く比較せずに、最初に目についた、もしくは最初に耳にした会社に、いきなりコンタクトをとる事は、ほぼ有り得ません。
　で、あるならば、比較する材料は「詳しくは電話にて」よりも目の前にあった方が早いのです。人によっては何十社も比較するでしょう。片っ端から全部電話してくれる方は、ごく稀です。ならば、閲覧者が当然知りたがる情報は掲載しておくべきです。多少不利な情報でも、他に強くアピールできるモノがあれば、恐れる事はありません。
　例えば、賃金体系ならば「最高額を支払う会社がいい」とは、まず考えないでしょう。「これ位は欲しい」という“ライン”がある筈です。それ以外にも情報を掲載している会社は沢山あるのですから、いくつかの“ライン”を満たす会社の中から、良さそうな順にコンタクトをとる筈です。それらが全て“不採用”もしくは自ら“却下”し尽くして初めて、電話しなくては分からない会社に問い合わせてくれるでしょう。
　もし、「電話さえかかってくれば、言い包めて強引に入社させる」というのなら、逆効果です。それどころか、「入社してから、悩んだり苦労したりせずに済む様に、よくご検討下さい。私どもは常に、乗務員あってこその会社だと考えております。あなたが当社に“入社をご希望”とお考えになられましたら、心より歓迎致しますので、その際には再度ご連絡頂けます様、よろしくお願い申し上げます。」くらい言ってみて下さい。言われた側は、少なくとも「良い会社だな」と思う事でしょう。
　つまり、情報はできるだけ多く、具体的に掲載した方が良いのです。もし、情報が多くなり過ぎる様ならばこそ、ホームページが活きてくるのです。項目や情報のジャンル分けをして、検索し易くしておけば、閲覧者は自分の興味のある部分にだけアクセスすれば良いのです。そして、それを逆手にとります。他社より秀でている部分は最初の方に掲載してアピールし、他社より若干劣っている情報は項目名を並べて別ページににしておけば、それを見ずにコンタクトをとってくれる事もあるでしょう。
　『賃金の目安』,『車庫の場所』,『交通費支給の内容』,『マイカー通勤の是非』,『各種手当て』,『交通事故の際の対応』等は最低でも欲しいですね。それから『仮眠所や浴場、洗車場』,『食堂や燃料補給』等の案内等があると良いでしょう。もちろん、それ以外にも『既存乗務員の体験談』や『サークル活動』、『社風』等を掲載するともっと良くなります。他にももっと沢山ある筈です。
　入社どころか、会社訪問もしていないのに、会社の雰囲気が伝わってくる様なホームページを構成すればベターでしょう。