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　向上心の全くない方は駄目ですな。お金が欲しいという欲求のない方は言語道断。いるんですよ、ごくごく稀に、そういう乗務員さんが、本当に。
　朝、全くやる気がなくて、当日欠勤する方。欠勤しなくても出庫前から、仕事したくないと思ってやまない方。
　夕べ飲み過ぎたとか、遊びに行きたくなっちゃったとかなら、まだマトモな方。言い訳も嘘つく気もおきなくて、会社に電話する気もおきない。会社に電話し辛くて、無断欠勤になってしまったなんて方は、まだマトモな方。
　『まず、何の為に自分がタクシー乗務員になったかを考えましょう。』
　実は、結構重要な事なんですよ、それって。道を踏み外さない為にもね。
　それを念頭によく考えれば、自分にとって害悪な情報と、有益な情報とが判断できるでしょう。ここに私が掲載している内容についても同じです。あなたにとって、不必要な項目は? 必要な項目は? 全て反対でもなければ、全て賛成でもないはずです。全て実践しない訳でもなく、全て実践する訳でもないはずです。私もそうです。ここに紹介する“技”の中には、私が実践“しない”ものも含まれていますし、“鬼畜”な技や“コジキ”みたいな技もありますよ。
　それでは皆さん、悪い先輩に感化されずに、自分の生活を向上させましょう。

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　タクシーの料金って、どうすれば発生するんですか?
　どうすれば頂けるんですか?
　お客様を、お客様の目的地にお送りするから、そのサービスの利用料として発生するんですよ。目的地に送り届けたから頂けるんですよ。
　信じられない話で、目的地までの途中で「ここで、もういいでしょ。あと歩くの嫌だったら、他のタクシー乗って」なんて言い出す乗務員が、しかも、「ここまでの料金払って」と言い出すなら、まだ“詐欺”呼ばわりで済む、言ってる間にメーター止めてないから「足りないよ」等と言い出したら“泥棒”呼ばわり、「払わなきゃドア開けらんないよ」と言い出して“誘拐”呼ばわり。で、払ってくれなきゃドスきかせて「こっちゃ生活かかってんだよ」で“強盗”呼ばわり、おしまいに胸ぐら掴んで“人殺し”呼ばわりされるのは、「なめてんのかっ」で“強制解雇”... 過去に本当にいたそうです。そんな方が。
　この話は極端過ぎますが、そんな仕事してて満足のいく収入が得られるはずないですよね。目先の収益に捕われ過ぎると、全体的には営収減になる事もよくあります。まず、目の前の仕事を確実にこなす事が大切。それをコツコツと積み重ねて大きな営収にするのです。

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　はい、あなたは、流し派ですか、ツケ待ち派ですか?
　どちらにしても、空車で走行するでしょう? 「タクシー乗り場からしか乗せない、毎回必ず回送板立てて乗り場まで直行で帰る」などという、非効率的な営業をされているのであれば別ですが。
　うわの空で運転してると、道端に立ってるお客様を結構見落とします。特に新米乗務員さんは要注意。意外な所にお客様がいる事もあります。「何であんな所でタクシー待ってたんですか?」と思わず聞かずにはいられない様なお客様もいらっしゃいます。
　乗せたくないお客様の時や、お客様を乗せたくないタイミングってのは確かにあります。気が付かないフリをするって裏技もありますが、ここで言っているのは“見落とし”です。
　単純論ですが、お客様を見落とさなければ、それだけ仕事をこなせます。もし気付くのが遅れて通り過ぎてから停止したのでは、後続の空車にとられてしまいます。結構見かけますよ、気付くのが遅れるタクシー。私が後ろを空車で走ってたら、遠慮なく頂きます。

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　これも、かなり痛いですな。やらかした事に気がついた瞬間、ほんの僅かな時間だったとしても「ギョッ」とする筈。
　空車表示を確認してから、手を挙げるお客様が殆ですから、「1時間も2時間も流しているのに、お客様が居ない、前後のタクシーは乗せているのに... んっ!?後!?何であのお客様は、こっちのタクシーに手をあげなかったんだ!? ...あぁっっっ!!やらかしたっっっ!!」と気付けばまだマシな方。他のタクシーに乗るお客様を見て、何かと勝手に理由を推測して、自分自身を疑わなければ、誰かが教えてくれるまで気付かない事もあります。
　正規のタクシー乗り場の場合は、お客様も、いちいち空車表示である事は確認しませんから、「夕飯食べた後、帰庫するまで気が付かなかった」なんて人もいたらしい話も聞いた事があります。
　実は、普段あまり回送表示を使わない乗務員が、“タマタマ”使用すると解除し忘れる事が多いのです。毎日使う乗務員の方が、解除し忘れる事は少なく、また忘れてても早い段階で気が付きます。
　理由は簡単、普段から習慣になっていますから、回送状態から営業に戻る時に、気持ちが切り替わるので、自然と手が動くのです。また、何かの拍子に忘れていても「おかしいな」とすぐに表示の確認もする様になります。
　さて、後述しますが、回送板はなるべく使わない様に心掛けた方が、営収アップには繋がるのですが、一生使わないという訳にもいかないでしょう。また、出庫時に回送表示になっている事もあります。普段殆ど使用しない乗務員は、出庫時にすら、表示の確認をせず、朝から回送表示のままという事もあります。
　回送表示を普段殆ど使用せずに、なおかつ、回送解除の確認を習慣付ける簡単な方法がありますが、意外と知られていない様なので、『応用技と実戦』のところにて後述させて頂きます。

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